歯のはなし 2004年9月号
      タバコと歯 (2)

 前回は特にタバコに含まれる「タ−ル」と「ニコチン」は生体に対してガンを誘発する有害な因子であることを書きました。
 確かに動物実験によるとかなり多くのタバコの「タ−ル」を直接マウスに皮膚に塗ると「ガン」が発生することが報告されています。
 現在は多くのタバコに煙をろ過して「タール」や「ニコチン」の量を減らし、さらに味をまろやかにすいやすく工夫された活性炭を加えた「チャコ−ル.フイルタ−」が多く使用されています。
 しかし、歯や義歯の表面にタバコのヤニと称するタ−ルが付着するため、その人と会話をしただけでもプーンと悪臭があるだけでなく、本来の歯の褐色に着色され美的ではありません。それどころか歯に付着しているため、歯石の母体の一助にもなるため大敵です。
 特にインプラントを入れている患者さんの場合はチタンの露出している周りの表面がノリのようにベッタリと細菌と共存しているためタバコはやめていただきたいと思います。
 タバコが人体に及ぼす影響としては、肺がん、口腔がん、歯周病、慢性気管支炎、食道がん、心疾患、妊婦の流産、早産などと危険因子などが疫学的に認められています。
歯周病の場合は特に歯と歯肉との境界に問題がありますが、歯のつけ根が黒くなってセメント質の表面にまでタ−ルが着色しますとヤニを除去する際、歯はしみやすく知覚過敏になります。 この場合のヤニは層状にベットリと付着しているため、黒ずんでいるところと細菌を一緒に除去するにはかなりの時間がかかります。
 口腔内の清掃が不十分にならないように常に歯や歯肉の表面はつるつるの状態の手入れが大切です。