歯のはなし 2004年1月号
〈 一度に口に入れる食べ物の量 〉


日本人の主食はお米などのデンプン食品で、口の中でよく噛み砕く必要があります。
 ご飯のデンプンは唾液とよく混ぜ合わされて混じり合い、デンプンが加水分解されてかなりの糖分ができることになります。
 唾液は元々血液(血漿)から作られますが、血液中の糖分の量がある一定以上の濃度になると「胃袋はもう一杯だよ」と神経系に情報が伝えられて、脳へ信号を送り満腹感を与えます。
 早食いの人は、短時間に口いっぱいにかなりの量を食べるため、噛み方が粗くなり,デンプンの消化が充分に行われず、肥満に繋がる原因の一つにもなります。
 食事はゆっくり楽しみながら、時間をかけて少なめの量でよく噛んで食べると、本来それほど沢山の量は食べられません。ゆっくりと食事をしている時は、自律神経の副交感神経が作用して、食事がスム−ズに行くようにサラッとした唾液が出てきます。結果としては胃腸の負担を軽くし、また食べている物の味も良く分かります。食事の遅い子供に「早く食べなさい」といってせかせると、逆にイライラが交感神経に作用してネバネバした粘液性の唾液となって、口が渇きやすくなり、ますます食事が遅くなってしまいます。緊張した時、口が渇くことがあるのはこのためと考えられます。
 
お正月の時期になると、高齢者や幼児はモチを喉に詰まらせて窒息死するニュ−スが新聞紙上などで見受けられます。ぜひモチは小さく切って食べるようにして欲しいものです。また、小さな部分入れ歯を入れて、すぐはずれやすい方は、義歯とモチと一緒に食べてしまい、消化器系統のどこかに引っかかって、X線でたどりながら取り出す羽目にもなります。早めに行きつけの歯科医院で、入れ歯の調整をされることをお勧めします。
ご注意してください?