歯のはなし 2003年6月号
<いい顔になるための「顔訓13ヶ条」> 東京大学情報学環教授 原島 博さん

「2003年の歯の健康シンポジウム」(日本歯科医師会・北海道新聞社主催、厚生労働省・日本医師会・北海道歯科医師会後援、松下電工(株)協賛)」は、「輝く笑顔は、美しい歯から〜美しい歯と歯並びで、ココロもカラダも健やかに」をテーマに、3月1日(土)札幌市共済ホールで関係者600余名が集い開催された。基調講演1「いい顔になるための顔訓13ヶ条」は好評を得ました。佐藤歯科医院長を通し、日本歯科医師会にマイタウンに転載方依頼しましたところ、快く了承得ましたので掲載させていただくことになりました。

 顔は変わる、変えられるとすれば、みんなでいい顔になろうね。その秘訣として顔訓13か条をお話しする。
 日本では、顔に関して議論することはタブーだった。顔は親からの授かり物であって、一生変えられないものを、努力しても変えられないものに優劣をつけるのは差別になるだろう。顔について言うのは、やめようではないかというのが、今までの日本の考え方であった。ところが顔の研究をしてみると、顔は変わる、顔は変えられるという結論に達した。大宅壮一郎氏は「男の顔は履歴書だ」と言い、リンカーンは「男は40過ぎたら自分の顔に責任を持て」と言った。このことは顔は変えられるからである。
 顔は環境によって変わる、気の持ち方によって変わるということを研究を通じて話してみる。
 顔は職業で変わるらしい。職業別の平均顔を示した。それぞれの人の顔は、まったく違うし個性もある。ところが平均を取るとそれぞれの個性が打ち消されて、ある特定の集団(職業)の顔の特徴が浮き彫りになることがわかった。例えば、銀行という環境にいると自然に銀行員らしい顔になっていくのである。
 また、時代とともに顔は変わっている。同じ職業の人でも、明治時代と平成時代とでは違っている。100年後の日本人の顔をコンピュータシミュレーションしてみると顎が細くなって、他の部分が成長している顔になった。顔は、やはり時代とともに変わっていくのである。
 いい顔になるということは、決して自分だけの問題ではない。いい顔と悪い顔は人から人へ伝わっていく。例えば、職場で暗い顔の人が一人いると、職場全体が暗くなってします。逆に、じぶんからいい顔をすると、周りの人がいい顔になってくるから不思議である。それはまた自分に戻って、あなたはもっといい顔になる。
 いい顔を作る「顔訓13ヶ条」は@自分の顔を好きになろうA顔は見られることによって美しくなる。B顔はほめられることによって美しくなる。C人と違う顔の特徴は、自分の個性(チャームポイント)と思おうDコンプレックスは自分が気にしなければ、他人も気づかないE眉間にシワを寄せると、胃に同じしわが出来るF目と目の間を離そう、そうすれば人生の視界も広がるG口と歯をきれいにして、心おきなく笑おうH左右対称の表情作りを心掛けようI美しいシワと美しいハゲを人生の誇りとしようJ人生の3分の1は眠り。寝る前にいい顔をしようK楽しい顔をしていると、心も楽しくなる。人生も楽しくなる。Lいい顔、悪い顔は人から人へ伝わっていく。