歯のはなし 2002年6月号
<歯の役割(パ−ト1)>
 歯は顎骨に植立しており、心身の健康の鍵として大事です。歯の健康は長寿への第一歩で、良く噛め、良くしゃべれるのは当たり前のことです。 6月号より「歯の果たす役割」を10項目に分けてみたいと思います。
@ 食べ物を良くかんで食べること
食べ物の大半はそのままでは粒子が大きすぎて血液中に栄養素を吸収できるように分解し、溶け込むことが出来ません。
生後6ヵ月頃より離乳期を迎え、やわらかい食べ物より徐々に慣らして、硬いものへと変わっていきます。乳歯、永久歯は消化器系の最前部にあるため食べ物が前歯部で取り入れ噛み切り、奥の小臼歯で噛み砕いて、さらに大臼歯で、細かく粉のようにすりつぶし分解します。
以前は一口噛む回数は30回位でしたが、今は調理法なども変わり、5〜6回しかかまないで飲んでしまっています。
胃腸には負担をかけないように、しっかり噛む習慣をつけて欲しいものです。
A 発音すること(歯音)
1歳頃より「パパ」「ママ」と舌、唇、軟口蓋の緊張を微妙に調節して、言葉を出すようになります。
歯並びが悪いとなおさら聞きにくくなります。
特に前歯部がないと「T,D,Th,h,Vなど」の発音が出にくくなります。
B 顔の調和と歯の色
前歯は顔を整える働きがあり、唇を前歯で支えて張りのある顔の表情を作ります。歯がないと口元のシワが深くなり、老けた感じがします。
 歯を支えている顎骨のア−チによってもエラが張ったかんじなど人様々です。
 私は子供の頃よりスルメなど硬いものを好んで食べていましたから顎は横から見てもがっちりと張っています。しかし、最近は食生活などの変化でほっそりした人が多くなってきたようです。
歯の色として、「明眸皓歯」ひとみがパッチリして歯が真っ白であると美人の形容として、また「お歯黒」といて結婚した女性は、歯のエナメル質の表面をタンニン酸第2鉄で被覆して白から黒く変えた美意識の習慣が日本で明治の初め頃までありました。歯が欠損している人は人工歯も黒色で配列したものです。
 
永久歯の色は個人差がありますが乳白色が多く、年を取るに従って歯肉に近いほうが褐色を帯びています。前歯の先は根元に比べて透明性が高いことは皆様鏡の前でお分かりのことでしょう。これも歯の構造上から決まるものなのです。
(つづく)