歯のはなし 2002年4月号
<12%金パラジュウム合金について>

 歯科用金属材料は色々とありますが、今回は保健適用の金銀パラジュウム合金を取り上げます。
 一般に金合金の品位はカラットで表し、24カラットは純金を意味します。
銀合金ではカラットは使用しません。歯科用金、銀パラジュウム合金はJIS規格の成分組成として、銀が主成分で40%以上、パラジュウムが20%以上、金が12%以上、銅が10〜18%入っています。
歯科のメ−カ−の市販品はすべて、金が12%、パラジュウム20%に統一され、銀や銅の長所を組み合わせて、機械的性質、変色、毒性、融点などを研究しています。歯科医院で使用する時はメ−カ−の選択は自由となっています。
 私は父から歯科医院を引継ぎ、開業した頃は金が2% ?5%?10%?と変化し現在の12%と改正に伴い実用化されています。
 経済性を無視して、低金合金を追求していくと少なくても金は30%以上、
パラジュウムは30%以上含まれた合金が良いと考えられます。しかし、貴金属の地金の価格が高いため、日本歯科医師会では頭の痛い問題の1つになっています。 
 12%金パラジュウムという名称は素人だましのような名称に感じられます。なぜかその理由は、金が一番多く入って高価であるというイメ−ジのようで私は好きではありません。実は、銀が主成分で一番多く入っているからです。銀は口腔内で黒く変色しやすいため、パラジュウムを入れて耐硫化性を良くする必要があります。そのためには、パラジュウムは25%以上必要となります。しかし、どういうわけか、パラジュウムは20%しか入っていないのが現状です。これらはインレ−、ブリッジ、義歯のバネや連結などに使用するわけですが、特にインレ−、ブリッジをセメントで装着する時には段差がつかなく、浮き上がりもなく、歯質との移行部の回りすべてがスム−ズにぴったりと寸法精度が良くならなければいけません。
歯と合金の境がめくれると変形して2次的に歯が悪くなるばかりでなく、舌や頬に傷がついて、舌ガンや頬粘膜に悪さをする原因の引き金ともなるからです。
 さあ、今一度鏡で見てチエックをされてはいかがでしょうか。