歯のはなし 2001年9月号

<総義歯>

総義歯の良い悪いは患者さん自身が分かります。義歯を入れた直後ぴったりしていても、噛めなければ文句も出るでしょうが 「新しい靴」も初めは「靴ずれ」ができて、おもわず痛くてはずしてしまった人もいるでしょう。古くからはき慣れていた靴のほうが、はきやすく痛くないものです。 あまりにもゆるいと「ポン」と人前でふざけて義歯を口の外へ飛び出させて笑わせる人もいます。我慢にも限界があります。一般に人により、顎の骨の吸収状態が異なり、特に上顎より下顎の義歯のほうが不安定で、浮き上がりやすく、舌や周りの筋肉で押さえながら、発音したり、噛んだり器用に使用している人もいます。

 抜歯のすぐ後は顎の骨は幅が広くなっていますが、年月が経過してくると骨が狭く低く吸収し、でこぼこの表面として変化します。また、下顎では舌の運動や骨の隆起などが問題になりやすい。

 舌の先は最も敏感のため話をする時や物を噛むとき、飲み込むときにも影響されやすいものです。義歯を入れても、舌は周りの筋肉に逆らうことなく義歯と調和することが必要です

 新しく義歯を作り直すことも必要でしょうが、今まで使用中の義歯の内面を全体的に削って新しい面を出し、その上に約2mm位の「軟性レジン」で覆って修理する方法もあります。直接同日シリコ−ン等を使用する方法もありますが、なんと言っても「歯科技工士」自身の技術の向上に負うところも大きいです。

 当院では患者さんの不満や要望を解消するため、デンタルスタッフと共に工夫して患者さんの協力を得ながら満足を得るようにしています。