歯のはなし 2001年1月号
<歯を残す事の大切さ>

朝雪かきする時、つい力がはいって、思わず歯をかみしめている事に気が付きます。
幸いにして私は永久歯がすべて残っているため、腰にも余分な力が入ることなく作業が出来ます。
義歯を入れている患者さんとの会話の中で、「入れ歯が動いて粘膜に傷を付け痛い」「若い時にはつい忙しくて治療する時間がないからといって歯を抜かなければ良かった」「今後は、自分の子供にはしっかりと歯の手入れを指導するよ」等の声が聞かれます。
私の父が今と同じ場所で開業していた、昭和9年から昭和20年頃は非常に抜歯が多かったと聞いていました。しかし、現在は歯科医療が進み、歯科治療も幅広く変化して来ています。また、インタ−ネット、テレビ、雑誌等の情報で患者さんは知識が豊富になり、できるだけ歯を抜かないで質の良い最新の治療をして欲しいと様相が変わって来ているのが現状です。
入れ歯は動かないで、噛んだ時には力が一点に集中しないで分散されると痛みも無く噛み易いと分かって来ているようです。しかし、特に部分的な入れ歯を入れている患者さんの悩みは、バネのかかっている歯がバネと長期間接触していると、それが負担となってグラグラし、やがて部分的な小さな入れ歯から、総入れ歯へと移行します。個人差は千差万別であり、歯を支えていた骨の凹凸や吸収の程度、粘膜の厚い人、薄い人など色々有ります。
我々はレントゲン検査、石膏模型、触診等いろいろな判断基準で治療いたします。今一度、ぜひ鏡の前で自分でしっかりと口の中を見てチエックもして下さい。無論、歯科医と患者さんとの信頼関係が無ければ入れ歯の維持、安定は難しいでしょう。
どんな小さい事でも担当医と納得されるまで相談されると良いと思います。