歯のはなし 2000年8月号
<歯の着色について>〉

歯の色や透明度は患者固有である。しかし歯が変色する原因には、外因性と内因性などが有ります。
〈 汚れの原因は大部分が外因性になります。〉

@ 歯石はプラ−クが石灰化して、黄白色〜黒褐色まで歯面のザラザラした表面に強く沈着しさらに次第に深部へと固く付着します。

A タバコを吸う人はその成分の一部であるタ−ルが下顎前歯部舌側面や上顎口蓋側にベットリと付着して歯周病や口臭の原因となります。

B 色素を多く含む飲食物(コ−ヒ−、お茶タンニンなど)がエナメル質表面の微細な所に浸透して、薄茶色に汚染される事も有ります。

C 歯とプラスチックなどを詰めた境界部(接着不良部)にギャップを生じそこに着色物などの汚れが侵入して、線状の褐線に変化する事も有ります。

これら@〜Cはいずれも表面を歯ブラシや他の方法で機械的に研磨すると元に戻ります。しかしある程度汚れが付着してしまうと歯科医院でないと汚れを取り除く事は困難です。

〈 内因性の着色では 〉
@ 母親が妊娠中テトラサイクリン系の抗生物質を長期間服用した場合に、発育途上の象牙質が黄色を強く表して、エナメル質を透過して黄色となることがあります。

A また、地方性フッ素症も変色の原因となります。これは歯が形成中に高濃度のフッ素が吸収されると、エナメル質の形成がうまくく行われないため、表面に白濁や薄茶色の班点が出来たり、縞状の模様となります。

B 加齢に伴って歯が噛む面の象牙質が露出して黄色になる事も有ります。

C歯をぶつけた場合、歯髄内出血の結果、歯が死んで黒変することがあります。

治療としては漂白不可能の場合にはエナメル質の表面を削って接着剤で天然歯の色に 近いものをベニア法でくっつける方法や歯の周りを削って被せるジャケット冠などが選択されます。