歯のはなし 2000年1月号
<歯の自己管理の大切さ>

一度治療したのに、また虫歯や歯周病になって困った経験をお持ちの方が多いのはなぜでしょうか。
昔は3時間待たされた割に1分間そこそこの短い治療で「はい、次の方どうぞ。」などど、流れ作業的治療に不満な患者さんもいたことでしょう。歯の健康問題は昼夜を問いません。「仕事が忙しくて時間が取れないのです。」「幼児があるので夜遅くでなければ。。。」「年中無休で治療をしてくれたら助かるのに。」と言われる患者さんも多く、確かに治療サイドとしてもそれが可能ならば理想的ですが、個人開業医が地域住民の歯科医療を支えるために24時間体制で年中無休で診療するのはかなり難しいでしょう。
従来の歯科医療は「痛み」に振り回され、その予防歯科分野は先送りされてきたため、多くは歯が悪くなれば抜き、その無くなった歯の代わりに、抜歯によって顎の骨が吸収された部分に義歯を置かれていたのが現実でした。しかし、現在歯科医院では治療のみならず、予防に大きく重点が置かれるようになったのです。
では、予防はどうしたらいいのでしょうか?一口に言えば「歯垢をいかに丁寧に取り除くか」なのですが、これこそまさに患者さんにとって「言うは易し行うは難し」の一言に尽きるのではないでしょうか。
歯は自己管理が大切です。そしてその自己管理の難しい部分をカバーするのが我々歯科医院の役割だと私は考えます。
先ずは3ヶ月ごとの定期検診を、歯科医の管理下でしっかりと実践することです。通院が面倒とか、意志が弱いので、と言ってしまえば自己防衛が出来なくなってしまうことでしょう。
いよいよ冬も本番となりました。吹雪の中、悪くなってしまった歯を治すために一週間も苦労されて通院するよりは、3ヶ月に一度の定期検診で歯の健康を一生保つことの方が、はるかに賢い選択なのでないでしょうか。