痛くないからと油断しないで!

まず、患者さんは痛くならないと受診しません。歯科医院を受診する主訴は、しみる、歯肉より出血する、口臭がある、顎が痛い、審美的に問題がある(歯並びが悪い、歯の表面に黒色の着色やタバコのタールがこびりついている)、義歯が合わない、被せ物が取れたなど多種多様です。
老若男女問わない生活習慣病の一つは“歯周病”ですが、完治には費用と通院日数がかなりかかります。治療中に痛くなくなったからといって、自己判断で通院を止めてしまうと、後々更に悪化するケースもあります。
自宅でできるセルフケアとして、歯に付着している粘着性の白っぽい沈着物である歯垢=プラーク(ほとんどが細菌の固まり)をきれいに除去しましょう。すでに歯周病に感染している人が電動歯ブラシを使い始めても、簡単には治らないでしょう。何故なら、歯周病になる前と同じ磨き方だと、磨いたつもりでも歯垢が残っているからです。私は優しく歯ブラシヘッドを上下に小刻みに動かす、手磨きブラッシングの立て磨き法を推奨しています。重要なのは、意識しながら歯だけではなく歯肉にまでしっかりと歯ブラシを当てて磨くことです!
薬の副作用や磨き残しの歯垢などで、舌の表面が白くなることを“舌苔”といいます。通常のブラッシングでは取れずに、汚れの層が厚くなるだけなので、柔らかな歯ブラシか専用ブラシで優しく舌の付け根から舌先に向かってかき出してください。舌磨きは口臭改善にもつながります。口臭問題の約90%は細菌から発生する揮発性の硫化物に由来しています。特にアルコール類を好む高齢者の人は注意が必要で、そういった人がそばにいるとプーンと悪臭が漂ってくるのですぐにわかります。
健康な歯肉の目安は色と表面です。歯肉がピンク色で、表面に蜜柑の皮のようなプツプツ(スティップリング)が見られればOK!鏡の前で歯肉の状態を是非とも確認してみてください。
また、細菌を遊離させるために約1分間うがいをして欲しいです。そして、歯間ブラシやデンタルフロス、殺菌力の高い洗口液や水圧ジェット機を並行使用すると、より完璧な口腔清掃になります!
本人の心がけ次第で、改善・予防は必ずできます!そのためにも、定期的(4ヶ月か6ヶ月ごと)に歯科医院で、口腔内の把握、清掃とともにセルフケアを医師にチェックしてもらいましょう。自分の歯を守ってくれるのは、自分自身です!