フッ素の毒性を考える?(パート2)

前号では、フッ化物は“劇物”であり、たとえ微量でも長期間にわたって、水道水として摂取する(全身的投与)ことで発生する悪影響の可能性について書きました。誤って、高濃度のフッ素を多く投与すると「斑状歯(歯のフッ素症)」になります。構造上は多こう性で、井戸水をよく飲んでいた方に多く見られる症状で、永久歯の表面が白濁化してしまいます。同様に、テトラサイクリン系抗菌薬の大量投与でもエナメル質が茶褐色に色素沈着します。特に、妊婦や小児の方は充分に気をつけてください!いずれも審美性を損ない、ホワイトニングなどの人工的手段を用いても変色してしまった部分は除去することが出来ません。

現在、日本の一部では、「フッ化物の局所的応用方法」として、

①比較的高濃度フッ化物を乳歯に直接塗布する方法があります。これは塗布後30分間うがいもさせずに、口に溜まった唾液を吐き出すように指示します。ですが、口腔内の残液を誤って飲み込む可能性があります。

②0.05%~0.2%濃度のフッ化ナトリウム水溶液をブクブクとうがいをする方法で、全国の一部の小学校で実施している所もあります。しかし、フッ化物洗口法を実施する場合は保護者にフッ化物の長所,短所をしっかりと説明した“インフォームド・コンセント”が必要であり、希望の有無の確認が必要でしょう。

③フッ化物配合(950ppm)の歯磨き剤を使った後、充分にうがいをし、洗い流してください。そうしないと高濃度のフッ素を飲み込み、体に取り込むことになります。特に、幼児の場合はフッ素の害を受けやすいので、保護者の方はよりいっそうの注意が必要です。また、虫歯が全くない幼児は、あえてフッ素に頼る必要はないと私は思います。特に1歳半~3歳くらいの乳幼児の検診時に、保護者はフッ素塗布を希望されますが、必要かどうかを話し合い、どうしても塗布したい場合は、けして飲み込まないようにしていただきます。私見は物を良く噛んで、唾液を多く出し、“唾液の分泌作用”に頼り、フッ素に頼らないことです。う蝕の原因のひとつは歯垢です。ちょっとした歯垢の中にも大量の細菌がおり、その中で細菌が酸(毒素)を作り、その酸が歯の表面を溶かしていくと言われています。

特に、表面の深い溝などは歯ブラシで取り除けないため、歯科医院で歯面を滑らかに研磨した後に、プラスチックでしっかりと予防充填します。あとは定期的にかかりつけの歯科医院でチェックされると良好な状態を保つことができます。

毎年、6月4日から歯の予防週間が始まります。この際、歯の健康状態をチェックしておかれることをお勧めします。

(続く)