爪楊枝の乱用

私が学生の頃、歯科口腔衛生学の授業で“爪楊枝の乱用は将来のことを考えるなら、よくよく気をつけなければいけない”、と耳にタコができそうなほど聞きました。振り返ってみると、一般に小・中・高校生の頃は歯と歯の間の歯肉はピンク色でピラミツド形(歯間乳頭)のため、隙間がないので、爪楊枝を必要としませんが、私自身は記憶を辿ってみると爪楊枝を30代の頃から使い始めたと思います。食事を終えると無意識のうちに手を伸ばして、歯と歯の間に挟まった食物のカスを除去するために歯の周りの歯肉を傷つけないように、注意を払いつつそっと爪楊枝を当てます。その際に、周りにも目を向けてみると、同様に爪楊枝に手を伸ばしている人が男女の別なく沢山います。しかし、重要なのは使った後で、爪楊枝や食物のカスの臭いをかいでいる人もいれば、除去した食物のカスを器用に指先でピョンと周りにはじき飛ばして、そ知らぬ顔をしている人など人それぞれです。…でも、決して気持ちのいいものではないですね。

一般的に、爪楊枝は“木”でできていまが、長さ,太さも様々で、最近では先端がペパーミント風味のものやプラスチック製のモノも多くなって来ましたが、最近のエコブームにあやかってか、でんぷんを固めたものや、高価なものではプラチナ製や18金製の爪楊枝も発売されているようです。残念ながら、実物にお目にかかったことはありませんが、どのような代物か一度は試してみたいですね!

また、爪楊枝は口腔ケアだけでなく、料理においてもなかなか重要な役割を果たしてくれます。イカ飯の口や肉まきを留めたり、バラバラになりやすい料理をひとまとめにして食べやすいようにアシストしてくれますが……。

歯ブラシを上手に使えなかったり、また、力を入れすぎて磨くことで歯肉を傷つけてしまい、歯根を露出させ、歯間乳頭部に三角形の空隙をつくって自分で知覚過敏症の原因を作ってしまう患者さんが比較的多く見られます。また、空隙に物が挟まりやすくなるので、爪楊枝を多用して、更に痛めつけてしまって症状が悪くなってしまいます。

歯科用補助用品には口腔内を清掃するため、細目のナイロン製ブラシが付いた(歯間ブラシ)。歯と歯の間に糸を通す(デンタルフロス)。最近の製品でブリッジやインプラント患者さんにおすすめなのが、通常の口腔ケアでは磨ききれない被せたモノの下をスポンジ状の細糸でスッとキレイにできる(スーパーフロス)など進化する医療に伴って、補助用品も日々進化していますので、それらについては歯科医に聞いてみてはいかがでしょう?

自分の口腔内の状況にあった用品を使って、歯と歯肉を長生きさせて欲しいと思います!