“歯”よもやま話

最近、新聞を読むとお悔やみ欄に自然と目が行くようになりました。その中でも気をつけてよく見てしまうのが、亡くなった人の年齢です。低年齢の人が亡くなっていると、知人だろうか、病気だろうか、交通事故だろうかと気になってしまいます。

昔は「人生50年」と言われ、短命の人が多かったようですが、これからは「人生90年」「死ぬまで健康体」といわれる日も近いと信じています。

昔は今ほど医療技術が発達していなかったために、石川啄木26歳、樋口一葉24歳、宮沢賢治38歳と昔の偉人たちの多くが今では考えられないほど短命でした。もっと生きてもらえたらまだまだ素晴らしい業績が残ったのではないか、そして、もっと日本が精神的に進めたのではないかと思うと残念でたまりません。

現在の日本は世界一の長寿国に認定されており、75歳以上の高齢者の人口割合は、今や全体の10%となっています。しかし、その日本の中でも地域によって寿命に差が出るようです。今までは沖縄県が平均寿命日本一位だと思っていましたが、調べてみると女性は1位。男性は25位となって今までの認識を改めなければいけない結果となりました。これには食生活が大きく関わっているようで、最近の沖縄では栄養価に偏りのあるファーストフードが浸透し始めたことがこの結果に結びつくと思います。ちなみに男性の1位は長野県で、北海道は男女ともに下から数えた方が早い位置となっています。

また、衣・食・住を中心とした日本独特の生活様式が変化し、特に医療技術が諸外国と比べても飛躍的に進歩したことも長寿の原因の一つでしょう。

食事療法や衛生観念が進んで人間の体には不必要なところはないと思いますが、昔は少しでも悪いところを見つけたら、医科や歯科ではすぐに切除や抜歯したためか、中高年頃になると体のバランスが悪くなって薬に頼る人が多かったようです。

歯科においては、う蝕や歯周病ですぐに抜歯された高年齢の患者さんは口々に『ああ、あの時通院して、歯を抜かないように歯を大切にしていれば良かった』と昔を省みる患者さんが多くいます。

近年よく耳にするようになった「8020運動」(80歳で20本の歯を保つこと)は平成元年より厚生省と日本歯科医師会がはじめた運動で、今ではかなり国民に浸透していると思いますが……。出来るだけ、歯は抜かないように、早めに定期的にかかりつけの歯科医院でチェックされ、予防を心がけて欲しいと思います。

さぁ、今一度鏡の前で自分の口の中をよくチェックして、歯の表面についているプラーク(バイオフィルム)採取して観察して見てください!