口腔内と全身の病

「自分では健康そのものだ」とおっしゃる50代の患者さん来院されました。症状は、硬い食物を咬むと歯肉の周りから白い膿のようなものがジワーッと出るや上の奥歯がグラグラと動いてしまうそうです。更に、「口が臭いよ?」と孫に言われてしまったため、重い腰を上げて、佐藤歯科医院にいらしてくださったそうです。

患者さんの口腔内は永久歯が28本と平均的ですが、歯肉をほんの少し押しただけで歯がグラグラと動き、周りの歯肉から出血が起こりました。また、レントゲン検査をしてみると、歯を取り巻いている骨が破壊されて低くなるとともに、歯と歯肉の間も壊されて歯周ポケットが約4mm以上と深くなっていました。

そこで、1000倍拡大の顕微鏡で、自分の口腔内にいる細菌をしっかりと認識・実感してもらいました。その上で、歯ブラシの正しい使用方法や歯間ブラシ,デンタルフロスなどを用いたより高度な口腔ケアを行いつつ、念押しとばかりに口腔内の細菌を殺して衛生的な状態にするうがい液を使ってもらうという、歯医者オススメ歯みがきフルコースを実践していただきました。その後約1ヶ月間このフルコースを実行していただきました。すると、抜かなければならなかった部分が、そのまま自分の歯として再生維持できることになったのです!

よく命とは無縁だと思って歯を放っておく人も多いですが、けしてそんなことはありません!!歯に関することの中でも、歯周病による有害な物質は血管を通して、全身に広がって体のさまざまなところに悪影響を及ぼすと近年強く主張されています。糖尿病,心臓血管系,脳梗塞などを持っている人は、尚更歯周ポケットの中の汚れを落として、口腔内を清潔に保つ必要性があります。

人生は美味しい物を食べ、人と話しをし、自分の足で歩く…という、3つの楽しみが重要です。常日頃から気をつけることは勿論ですが、体の健康診断に伴って是非とも歯の定期検診も行って欲しい限りです。自分の体だからこそ気を配って、目指せ“一生涯自分の歯で食事を!!”と願っています。